土居 由布子(修士課程2年)
動画共有サイト投稿者の編集と素材選択能力に関する研究
【背景】
近年,動画共有サイト「YouTube」などユーザーが作るコンテンツ (UGC:User-Generated Content)が普及を遂げています。簡易化する編集ツー ルが映像制作のハードルを下げる手法として期待されていますが良い作品を作るには題材にあう素材を選ぶ力,構成力,演出力が必要です。(安田 2008) UGC に関する 研究は多いものの、一般ユーザー(特に 作品評価が高いもの)の映像編集(素材を選んで意図的な順番で並べる)能力について評価したものや彼らがそういった映像活動をどのような過程で取り組む様になったか等のバックグラウンドについての研究は見当たりません。
【目的】
映像リテラシーの評価尺度を吟味し、NHK クリエイティブライブラリーを使って映像を作り、投稿したユーザー/ クリエイターの映像リテラシー(特に表現能力に焦点をあて、素材探しと編集能力)をはかるとともに、それらの能力が高く、作品の評価が高い者がどういった意識のもと映像作りをしているのか、どういったインフォーマルラーニングをふんできたか等のバックグラウンドを明らかにする事を目的としています。
【調査方法】
既存の映像リテラシーの評価尺度を利用し、評価方法を考察し、実際にユーザーを調査します。対象はNHK クリエイティブライブラリーを使って映像を投稿したユーザー約100名で、質問項目を生成し、アンケートをとったあと、約10名にインタビューする予定です。
* 動画編集の経験について
* 独学を含めた映像づくりに関する学習経験について
* 映像文法の認識について
* 映像を編集する際の着想、構想、音と動画素材、テーマとのすりあわせ
* 他の動画コンテンツ(UGC)をよく見るかどうか
* 映像編集への興味関心について
【仮説】
NHK クリエイティブライブラリーを利用して映像制作を行うユーザーが持つ映像リテラシー(素材探し、編集能力) が明らかになり、ユーザーの映像リテラシーの評価尺度の有効性も実証できると考えています。
映像リテラシー(素材探し、編集能力)の高いユーザーは、他の UGC によって様々な影響 を受けている等、インフォーマルラーニングの実態をカテゴライズすることができると考えています。
また本研究により、素材選択、映像編集等の創作活動のバックグラウンド、インフォーマルな 学習を探ることで、映像リテラシー(素材探し、編集能力)向上に繋がる学習方法やその原則などの提案が期待できます。

