柴田 アドリアナ(修士課程2年)
在日ブラジル人のための日本語学習教材の開発
近年、日本に居住する外国人の子どもに対する教育問題が浮上している。その外国人の中でブラジル人の割合はかなり高い。文部科学省の調査によると日本語指導が必要な外国人児童生徒数を母語別で見ると、ポルトガル語が最も多い。しかも、日本にいても、帰国しても不適応な状態で不就学の問題も大きくなっている。不就学の理由の一つとして、「日本語の難しさ」があげられている。
目的
本研究では、在日ブラジル人の子どもに異文化への気付きを生かした日本語学習教材を提案し、子どもが母国の文化と日本の文化の違いを理解した上で、言葉の意味を理解して、正しい場面で使えるようにすることが目的である。
対象者
ポルトガル語がL1で、日本のブラジル人学校で勉強している小学校一年生のブラジル人児童を対象としている。彼らはブラジル人コミュニティーに暮らし、日本語を使う機会がほとんどない。また、日本人とのふれあいが少ないため、コミュニケーションのきっかけとなる日本語の挨拶や文化的な知識を理解する必要がある。現在、ブラジル児童の文化と日本の文化の違いを前提とした日本語学習教材は作られていない。
放課後をきっかけとして異文化交流を支える必要があるでしょう。まずは、日本人と会話をする機会を作るべきではないかと考えられます。そのために、共通理解を持つためにポップカルチャーの利用をして、日本の文化に興味を持ち、日本語の学習にも動機づけられるのではないかと思えられます。
このような条件を満たすために、どのようなコミュニケーションがもっとも効果的なのでしょうか。今の段階でははっきりとした方法や評価などはまだ決まっていませんが、これからの研究で調べて行きたいと思います。
方法
ブラジル人児童の日常的シーンからブラジルの文化と日本の文化の違いを踏まえて日本語を学べる教材を開発する。まずは、小学校1年生が日常生活で使える日本語の挨拶や言葉をリストして3つのパターンに分ける:
1 − 日本語とポルトガル語が重なる場合
2 − 一部しか重ならない場合
3 − 全く重ならない場合
これからの課題
この3つのパターンを踏まえた上で日本語のデジタル教材の内容を決め、子どもの日常的生活のシーンから、両国の要素を比較し言葉の意味と使い方を学ばせる方法を考える。意図的に挨拶などの使い方の混乱しやすい場面を設定するうえで、教材のデザインをすることがこれからの課題である。

