2017.05.11

[Research Plan] GIS in Education (M1 Tetsuya Hasegawa)

Hi, my name is Tetsuya Hasegawa. I'm very excited to join the Ylab! As an undergraduate, I studied philosophy at Komaba. However, an extracurricular project that I joined in those days made me more and more interested in Media Art as a way to represent thoughts. I was immersed in how IT and design could be utilized to awaken deep thinking and sharpen our sensibility. I hope researching at Ylab and Graduate School of Interdisciplinary Information Studies will be an opportunity to make the foundations for developing medias that could make our life more flavorful.


The aim of the project that I took part in my undergrad days, was to make the map of the 21st century so as to revolutionize the way we see the world. Looking back at the history of maps, we could see how maps worked as a media to represent the modern understanding of the world and how those visualizations have struck the worldview of the people. Nowadays, as the information revolution progresses, technologies such as satellite observation, world-wide sensor networks, and supercomputer simulations are making it possible for us to see the world in such dpi than any previous generation could have dreamed of. My passion is to design media platforms that interface this rich information to a human sensibility.


From these backgrounds, I am now focusing research on GIS in education. GIS stands for, Geographical Information System and is defined as "A set of integrated software programs designed to store, retrieve, manipulate, analyze, and display geographical data-information" (Fitzpatrick and Maguire 2000). Unfortunately, the current global landscape of GIS learning remains small (Kerski, Demirci, Milson 2013). However, previous research has revealed how GIS learning has various educational benefits which hold significant importance in the modern society. Such examples are, spatial thinking (Huynh 2009; Lee and Bednarz 2009; Bednarz 2004), constructivist problem-based learning (Audet and Paris 1997; Bednarz and Ludwig 1997), field research (Huynh et al. 2012), multi-disciplinary learning (Broda and Baxter 2003; Rød, Larsen, and Nilsen 2010; Lateh and Muniandy 2011), combining time-scale analysis (Science Council of Japan, 2014), and obtaining technical skills (Forster, Burikoko, and Nsengiyumva 2012, 213).


As like this, I am now conducting a broad literature review on "GIS in education" to develop a general understanding of the landscape.


[Tetsuya Hasegawa]

2017.05.04

【今年度の研究計画】学習者の自己評価の変容を促す実践の開発とその評価(M2 根本)

新年度が始まってはや1ヶ月が経ちました。
一般的には所属するコミュニティが変わったり引っ越しをしたりと、新年度が始まったなーという気分を感じる出来事が多いと思うのですが、こと学際情報学府の修士2年となるとそのような気配は全くありません。(新入生の方もいらっしゃるのですが、その方たちも1月からゼミに参加したり、3月には一緒に春合宿に行ったりとすっかり顔見知りになっています)

修士新2年生にとって4月の大きな節目は「研究構想発表会」です。1年間何をやってきたのか、これから1年間でどのような研究をやっていこうと思っているのかを修士2年生がまとめ、先生や同級生、新しく入学した修士1年生の方に向けて発表し、コメントをいただくというイベントです。
これが4月の頭にあり、3月末から4月頭にかけてはその準備にかかりきりでした。終わった後はその結果を振り返ってこれから1年間の研究方針を考える...とやっている間に4月も終わりに差し掛かっていて「そういえば新年度始まっているのか」と思いながらブログを今書いている、そんな感じです。

新年度始まった感は薄いのですが、一方で修士論文を書く時期が近づいてきたな...という実感は増すばかり。気を引き締めて今年も頑張っていきたいと思います。ということで、抱負も含めて現在の研究計画をご紹介します。

昨年時点の研究計画は「学び方」についてだったのですが、1年を経て現在は「評価」について研究をしようと考えています。「評価」に関する研究と言うと多くの場合は「成績評価」や「人事評価」など、他者に対する評価が注目されますが、私の研究では学習者自身が自分のことを評価する「自己評価」について扱う予定です。


【研究タイトル】
学習者の自己評価の変容を促す実践の開発と評価


【背景】
学校を出た後も学び続ける生涯学習の重要性が増す中、学校教育において学び方を学び、上手い学習者になることが必要だと言われます(Stringher et al., 2014)。上手い学習者になるためには自身の学習成果や学習内容を自分で評価する「自己評価」を行うことが重要とされています(Boud, 1995)。
実際、自己評価が適切に出来る人は学習の仕方も上手いと言われており(Panadero & Alonso-Tapia, 2013)、学習者が適切な自己評価が出来るように支援をすることは重要と言えます。


【先行研究とその課題】
適切な自己評価ができるようにするためにはどうすれば良いか?という観点からこれまで多くの研究がされて来ました。まず取り組まれたのが「先生(などの熟達者)と生徒(などの学習者)の評価が揃うためにはどうすれば良いか?」というテーマでした。例えば英作文を10点満点で採点する時に先生が6点をつけたのに生徒が8点をつける、ということが度々起こります。こうしたずれをどのように解消していくかという問いに対し、ルーブリックと呼ばれる評価ツールを使って採点をさせる方法や、良い答案例と悪い答案例を見せて良い英作文を考えさせる方法など(Lin et al., 2015)が提案されています。

一方で「先生と生徒の評価のずれはなぜ起きるのか?」という点に着目した研究もあります。一つの理由として、「先生と生徒ではそもそも見ているものが異なる」ということがあります。医師教育のケースですが、医師の診療行為を評価する際に熟練の医師は医師の認知的側面(例:どのような症例を検討したか)に着目するのに対し、研修医などキャリアの浅い医師は情動的側面(例:どれだけ患者に真摯に向き合ったか)に着目する、という違いがあることが指摘されました(Arnold et al., 1985)。

ここから、適切な自己評価ができるようにするためには評価項目に着目した支援が有効であるという仮説が考えられます。つまり、「何について評価するか」という観点を変化させることで自己評価が適切になるのではないか、という仮説です(Ward et al., 2002; Tan, 2012)。こうした仮説や、そのモデルは提案されてきましたが、実際にどのような支援を行えば良いかという研究はこれまであまり行われてきませんでした(Panadero et al., 2016)。そこで、本研究ではこの点に着目した実践を実施し、自己評価の項目に変化が起きるかを調査します。


【実践の方法】
現在、どのような実践が効果がありそうかを文献調査やフィールド・ワークなどをしながら検討しているところです。授業やワークショップの後に自己の取り組みを評価してもらい、その中身を見ながら「どういうことをすると自己評価が変わりそうか?」ということを考えたりしています。


【関心を持ってくださる方とお話してみたいこと】
「同じことをやっていても評価のされ方が全然違った」「自分に対する評価の仕方が変わった」という経験があれば、ぜひお伺いしてみたいです。例えば、同じ計算問題を解いていても「丁寧にやっていて良いね」と言われる一方で「もっと早く解きなさい」と言われたり、英会話で「文法を丁寧に」と言われる一方で「とにかく伝わるようにしなさい」と言われたり...そうした経験に対して考えたこと、感じたことなどあれば、ぜひお聞かせください。


【根本紘志】

2017.04.27

[Research Plan] A Case Study of Assessing ICT Integration in Provincial Philippine Public Schools (M2 Lian)

Hi, everyone!

My last entry was written in the field, and I have gathered (hopefully) sufficient data to analyze for my discussion. It was tiring, but also extremely fun. I always love going home in Davao and this was the longest I have been back since perhaps 5 years ago.

As an October entrant, I only have a semester left and roughly only 2 months to write my master's thesis. Hence, my research plan for this time is simple and clean: write, write, write! I plan on following the basic thesis form I am used to, being: [1] Background of the Study, [2] Review of Related Literature, [3] Methodology, [4] Results, Analysis and Discussion, [5] Conclusion, Limitations, and Recommendations. As of writing, I have finished the first chapter, although should time allow, I would like to polish it even further.

I always find myself having the hardest time writing because I had never liked doing it to reach a word count- which is what most essays require. But the past 1.5 years of taking all these history and media studies definitely trained me to write not only fast, but with great depth and essence. I find myself writing at ease now, and with even better quality compared to what I may have produced prior with twice as much time. Writing is definitely an art, regardless it be prose or poetry. BUT-! Academic Thesis Writing has its own rules and twists, therefore, I enrolled in a course made especially for it. I didn't need further credit, but might as well. After day 1, I had zero regrets- I perhaps saved myself 1-2 weeks just by knowing this reference managing application. It was definitely a great opener.

Regardless how comfortable I am with writing nowadays, literature review has always been my bane. I dedicated 2 full weeks of my time for it, almost as long as the analysis and discussion bit. I plan on organizing my thesis essay like this:

I. Background of the Study
  a. Globalization
      i. ASEAN Integration
  b. K-12 Policy Reform
      i. Technical and Livelihood Education
  c. Philippine Regional Differences
     i. Mindanao and San Isidro
  d. Research Problem and Questions
II. Review of Related Literature
  a. ICT Integration in Elementary Schools
  b. Developing Country Cases with ICT
  c. Philippine Culture in Education
  d. School-based Policy Planning
  e. Teacher and Administrator Motivation
III. Methodology
  a. Theoretical Framework
  b. Mixed Methods Research
      i. Quantitative Survey
      ii. Qualitative Interview
IV. Results, Analysis, and Discussion
  a. San Isidro Elementary Schools Survey Results
  b. Interview Analyses and Interpretation
  c. Participant and Environmental Observations
V. Conclusion, Limitations, and Recommendations

These are all tentative, for sure, and are subject to change as we go along the writing process. I hope to follow through with my very strict schedule, in line with my extra credit {fun} course:

Revised Schedule.PNGThat is all for now, I hope I write a good paper! 頑張ります!
Lian

2017.04.19

【今年度の研究計画】外国語学習における教室外活動に関する考察
(M2 林)

みなさま、こんにちは。M2の林怡廷です。
最近ようやく暖かくなりましたね。
先日、学際情報学府全体の構想発表会とゼミでの研究発表を終えて、やっと方向性を固めたところです。ご意見、ご指摘してくださった方々ありがとうございました。

それでは、本年度の研究計画を紹介したいと思います。

■テーマ
外国語学習における教室外活動に関する考察
 ー台湾人日本語学習者に着目してー

■背景
1. 社会的背景
 大学教育において提供されている外国語授業は週に二、三コマしか行われていない場合が多く、その限られた時間で上達するのはかなり難しい。それに、一クラスの人数が多いため、学習者の会話練習が授業で十分に確保されることは困難である。情報技術の進展により、膨大な教室外外国語学習資源がアクセスできるようになっている。特にインタネット上でのオンデマンド学習コンテンツが多く提供され、外国語学習はいつでもどこでもできるようになりつつある。そのため、多くの学習者は教室内だけではなく、教室外でも様々なリソースを通じて外国語を学習している。また、SNSを使い海外の友達と連絡を取ったり、YouTubeなどの動画サービスを使い外国の動画を見たりするなど、従来教材と見なされていないリソースを利用して学習することが多いと思われる。

2. 先行研究
 第二言語習得(Second Language Aqusition, SLA)の研究分野では教室外学習への注目が益々増えている。生涯学習の観点から見ると、学習経験を充実させるためには、教室外の外国語学習を促進することが重要であると考えられる(Butler 2011)。数多くの研究は、教室外学習は外国語学習の一部であり、言語習得に良い影響を与えられると主張している(例 Inozu et al. 2010, Sundqvist 2011)。質の良い教室外学習を構築することを支援するためには、最も重要なのは教室外学習活動の性質を把握することであると指摘されている(Benson 2011)。

2.1 教室外活動の実態
 Hyland(2004)は、香港の大学生は教室外でどのように英語を学習するを調査したところ、一番頻繁に取り組んだ活動は「メールを書く」「文章や本を読む」「テレビを見る」といった個人活動であると報告した。Doyle and Parrish(2012)は、日本人の大学生は空き時間に「教室外で英語を伝統的に使う」と報告した。テスト勉強に比べると、クリエーティブな活動、例えば英語を喋るや英語の歌を歌うといった活動を行う人が少ないという。一方、Inozu et al.(2010)では、トルコの大学一年生の教室外言語学習活動の内容と教室外学習に対する認識を調査し、その結果は、学生の英語に対する態度はポジティブであることが明らかにされた。ただ、約8割の学生は日常生活で英語能力を向上させる機会を探しているが、約4割の学生は教室外ではめったに英語を使わないと回答したという。

2.2 教室外学習と学習成果の関連
 教室外学習の形が様々であるため、どのような教室外学習活動が外国語学習に良い影響を与えられるかを明らかにする必要があると考える。磯田・田頭(2011)では、学生が授業外でどのような英語学習を行っているのかを調査し、TOEICスコアとの関連を分析したところ、学習時間・学習スタイルの差異はTOEICスコアに関連すると示した。ただし、量的分析に止めていたため、具体的にどのような学習活動が有効であるのかは明らかにされていない。Lai et al.(2015)は、教室外学習の多様性と学習成果を関連を考察し、より多種類の教室外学習活動は英語成績と正の相関があることが明らかにされた。しかし、この研究では教室外学習の数と学習成果との関連を分析したものの、どのような教室外学習活動がより効果的であるかは明らかにされていない。また、この研究の対象は中学生であり、英語学習は受験勉強が中心になりかねないため、生涯学習の視点で成人を対象にして調査することが必要と考える。

■先行研究の課題と研究目的
 今までの先行研究では、どのような教室外学習が学習成果にいい影響を与えられるか明らかになっていない。より良い教室外学習環境を構築するためには、有効である教室外活動を考察する必要があると思われる。そこで、本研究では教室外学習活動の実態、特にオンライン学習のあり方について調査し、学習成果または学習者の日本語に対する不安・自信・満足度などの指標との関連性について考察する。教室外学習活動の効果を明らかにすることで、今後の外国語学習の支援につながると考えている。

ーーー

研究の方向性は決めましたが、現在は研究対象(フィールド)と研究方法について日々考えています。また、学習成果の定義に関して、信憑性のある指標を見つけている段階です。
まずはプレインタビューで外国語学習のストーリーを深堀したいと考えていますので、「この人外国語すごい上手だからインタビューしてほしい」「私外国語ペラペラだからインタビューされたい」という方、ぜひメールしてくださいませ。
今年度もどうぞよろしくお願いいたします。

【林怡廷】

2017.04.11

【今年度の研究計画】プログラミング学習におけるTinkeringの支援(M2 原田)

みなさん,こんにちは
M2の原田 悠我です.

桜が綺麗ですね.
先週末は本郷キャンパス近くの上野公園にも花見をしている人が多くいて,
新年度が始まった実感と同時に焦りが湧いてきています.
(ちなみに,曇りの日に桜を綺麗に撮るにはどうしたらいいのでしょうか.せっかくならば曇りを活かした写真を撮ってみたいとも思うのですが......)

今回から始まる新しいブログのテーマは「今年度の研究計画」です.新しく山内研究室に入ったメンバーも含めて,今年度の研究計画をご紹介したいと思います.山内研究室のメンバーが今どのようなことを考えているのか,読者の皆様と共有できればと思います.

さっそくですが,私の研究テーマは「プログラミング学習」です.もう少し詳しく言うと,「どのような支援があれば初学者が上手くTinkeringしながらプログラミングを学べるようになるか?」で,もう少し広く言うと「どのような支援があれば初学者は素朴なモノづくりから,知性を活用したモノづくりへと変化するか?」になります.

【背景】
本研究で注目しているTinkering(ティンカリング,いじくりまわす)というワードは,日本語でもちらほら見かけるようになりました.しかし詳しく見てみると,その定義は研究によって幅広く様々です.例えば,試行錯誤や実験を重視する開発プロセスと紹介されたり,明確な計画を立ててから開発するプロセスと対比的に紹介されたりします(Berland el at. 2013).

本研究では様々な論文で言われていることを検討し,「明確な計画を元にプログラミングをするのではなく,素材や自分の書いたプログラムのフィードバックを利用しながら作り上げていくプロセス」と操作的に定義した上で研究を進めています.

このようなTinkeringですが,初学者がプログラミングを学ぶという観点からその重要性が指摘されています(Hancock 2003).というのも,(1) まだ知識が十分でない初学者でもとりあえず動くものを形にできる (2) より複雑な学習をすすめる上で重要になる知識や経験を得ることが出来る,からです.そのため,Tinkeringによる開発を目指した開発環境が多く開発されてきました(例: Scratch, Alice).

【問題】
しかし,残念ながら学習者任せにTinkeringさせても上手く学べていない可能性が存在します.例えばTrial and Errorを繰り返すのみで,たとえ動くものを作れてもその仕組みや原理を理解していない学習者が存在することが報告されています(Perkins et al. 1986).つまり,よりよい学習を促すためには,学習者が自由にTinkeringしながら開発することを重視する一方で,どのような支援があれば学習者の深い理解を構築することができるかについて検討していく必要があると考えました.

【解決方策】
そこで,私は自己説明理論を基盤としたシステムを開発しています.自己説明とは自分自身に向かって学習内容や自身の考えを説明する学習活動です(Chi 2000).上手く問題解決が出来る人は自己説明を行っていたという研究から来ています.また介入によって(ある意味強引に)自己説明を促すことで,学習効果が高まったという報告もあります.そこで,「Tinkeringによる開発場面において,Trial and Errorの結果を元に自己説明を促すことで仕組みの理解が促進される」という仮説を設定しました.

【課題】
現在は主に実践フィールドおよび評価方法について検討している段階です.どの年代に・どれぐらいの時間をかけ・どのような評価方法であれば,学習者の学びを上手く捉えることができるのか,システムを改良つつ,研究のロジックと予備実験のデータを行ったり来たりしながら検討しています.
「こういう実践フィールドあるよ」「こういう評価方法がよいのでは」
などコメントありましたら,ぜひメールください!!

本年度もよろしくお願いします.

※ 研究計画の詳しい内容は,報告集に記載されています.
『プログラミング学習におけるTinkeringの支援
-自己説明を通じた仕組みの理解を促すシステムの試作-
The Support of Tinkering in Learning Programming
Prototyping a System: Facilitating Learner Understanding of Code through Self-Explanatory Activity.日本教育工学会研究会報告集, pp.325-332, 2017年3月.』

原田 悠我

2017.04.01

【山内研 今年度のまとめ】初心忘るべからず(M2青木)

大学院生活を振り返るというお題で、しかもこのブログを書くのも最後かと思うと、何か良いものを書かないと、、と思いあぐねてなかなか筆が進まず、だいぶ更新が遅くなってしまいました。(メンバーの皆さん本当に本当にごめんなさい。いつも迷惑ばかりかけています。。)

一度、ちょっと凝ったタイトルで8割書いたのですが、何かしっくりこず、全部を消去して、もう一度ゆっくり深呼吸をして研究生活を振り返ってみて書いてみると、「初心忘るべからず」という案外普通のタイトルになってしまいました。改めて、ことわざってすごいなとしみじみ感じています(笑)。


◆研究は人間らしい営み
ここに入った当初は、「研究」のことは何も知らず、全てが新しくて、ワクワクと不安に押しつぶされそうな毎日でした。

先行研究を読むということ、それをまとめるということ、そして、自分の研究をそれに位置付け、研究手法を学び、研究対象について考えぬく、、、ということ。そして、どんな研究が良いのか、どのような手法を取るべきなのかというようなことは、全てゼミやファシリテーターの方と相談しながら、議論しながら決めていく。そこにわかりやすい基準などない。全て、考え続ける必要があることばかりでした。

そんな営みの中にあって、研究ってとても人間らしい営みだなあ、と思いました。この表現が正しいのかはわかりませんが、それは、とても難しくて苦しくて、全然できるようになった気はしないけれど、新しいことを考え作っているという喜びは、とても人間らしいと感じました。

これからの時代に求められる他の多くの仕事でも、手続きは違えど、研究と同じように何かしらの価値を創造し提供していかなければなりません。その基礎となるものが鍛えられたような気がします(多分)。
研究の新しさ、面白さ、独自性はなんだろう?誰の役に立つのだろう?どのように整理すれば伝わるのだろう?、、、そんなふうに自分の生み出そうとしているものに問いかける姿勢は、すべてのことに通じる姿勢だと感じます。


◆豊かな時間
そんなふうに考える時間、そしてたくさんの方々とお話し、議論できた時間は、人生においてとてつもなく豊かな時間だったと思います。
考えてみれば、私はずっと、こんな話ができる仲間、そして時間を求めていたように思います。
大学時代は入りたかった大学にも入れず、入りたかったゼミにも入れなくて、あまり大学には行かずに、
アルバイトやボランティアをしたり、一人で本を読んだりしながら悶々と考えている時間を過ごしていました。
こんな研究がしたい!こんなことを考えている!と自分の考えていることを、実現できる環境が欲しかったんだろうと思います。そんな環境が、この大学院時代にはありました。
改めて、山内先生、助教の方々、そしてメンバーに感謝、感謝、という感じです。


◆「研究する自分」との出会いとこれから
大学院に入って、初めて「研究する自分」に出会いました。新しい自分でした。
これから私は、創業者として関わっているNPO法人PIECESというところで働くことになりました。
これからは、どんな自分に出会えるのだろうか。と考えるととてもワクワクしています。

NPOでは、実践がメインになります。場を毎日のように作り、考え、改善していく。そして、それを外の人に伝えていく。そんな活動をしていきます。
研究とは、少し違う頭の使い方をして行かなければならないなあと感じています。
山内先生が以前、「研究的実践者と実践的研究者がいる」とおっしゃっていました。自分の軸足はこれから実践になっていきますが、教育という実践が対象となっている研究では、実践と研究は明確な境界線があるわけではなく、連なり、お互いに影響を及ぼしあうある種の運命共同体のようなものなのかもしれないと思います。(そしてそうであるべきなのだろう、とも)

もともと私は小学生の頃から、社会(特に教育)をよりよくする仕事に就きたいと思っていました。好きなテレビ番組はニュース番組やジャーナリズム系の番組や本が好き、そんな小学生でした。
そのためにどんな仕事につけば良いのか、ということに関して、ずっと悩んできた人生だったように思います。それは今も変わりません。

研究にせよ、NPOにせよ、そのほかの仕事にせよ、どんな形であれ、教育を通して社会について考えていける仕事にこれからも関わっていけたらいいなあと思います。

研究の淵に漂ったこの3年間はとても充実し、楽しかった、それだけは間違いないなと思います。
そして、本当に多くの方々と、ここに来たから出会うことができたし、豊かな時間を一緒にできました。
その喜びを忘れず、研究頑張ろうと思った初心を忘れず、そして、小さい頃からの思いも忘れず、
これからも、楽しく、精一杯、そして時に休み、ぼーっっとしながら頑張っていきたいと思います。
引き続き、どうぞ宜しくお願い致します。

青木

2017.03.31

【山内研 今年度のまとめ】業務と研究と(家庭と)のワーク・スタディ(・ライフ)バランス

今回のYlabブログは、D3佐藤が担当します。

冒頭から恐縮ですが、昨年度はただただ現職の業務に追われ、博論への時間を十分に取れなかったことを反省しております。

昨今良く聞く「日本の研究者の研究状況は芳しくなく・・・」の状態で、現職のような地方の私大になると特に学生への指導も群を抜いて手厚いのではないかと推察しており、研究時間を確保するのが困難な状況にあります。

そんな中、私は教務に関わる「長」を担ってしまい、赴任間もなく右も左も分からことも加え、膨大な時間を費やすことになってしまいました。

ただ、振り返ってみると、「研究の時間を取られ、本当に無駄だった!!」とも言い切れず、浅はかかもしれませんが、貴重な体験だと思ってしまうのです・・・

■業務の振返り
教務ではいろんな学生の問題に付き合うことになります。貪欲に、熱望し、進学し、勉学している人が多々いる自身の学生の立場とは異なり、大金を払って大学に来て、それでいて上手く学べない人がこんなにもいるのか・・・と当初は衝撃でした。

「最近の若者は」と一括りにできず、一人ひとり事情やつまづきポイントが違っています。サボり心だけでなく、友達とのいざこざ、病気や怪我、就活でのちょっとした事件を、上手く乗り切れる子とそうでない子がいます。保護者との面談やご家庭との電話を重ねるうちに、学生の問題が、学生個人の問題ではないことを実感することが多々ありました。

つまり、いろんな出来事を乗り越えて糧にできるかどうかは、個人の資質だけではないのでは?ということです。もちろん、保護者が悪いと言ってるのではありません。保護者の置かれている環境、家族構成、兄弟構成、いろいろな要素が混ざり合い、当の学生の「学びに向かう気持ち」に影響しているという仕組みを垣間見た気がしました。

先週の卒業式では、辛い体験を乗り越え、無事卒業できた学生を見送りながら、長きに渡り背後で支えたご家族の顔が思い出されました。

■博論の振返り
そして・・・
めぐりめぐって考えてみると、幼少期からの対話(親だけでなく保育者や祖父母など身近な大人達)の中で、いろんな出来事を語り合い、意味づけ合う行為の重要性を痛感するのでした。

私の博論のテーマはナラティブスキルの習得で、効果の測れる「スキル」の言及に留まっておりますが、ナラティブの行為そのものが、子育ての中でもっともっと着目され、大切にされるべきだと感じました。

幼い頃から、良いことや悪いことを含めた出来事を丁寧に解釈していくこと、様々なエピソードを自分なりの物語として蓄積していくこと、そのことが将来何かを成し遂げたいという気持ちや障害を乗り越えようとする原動力につながるのでは?

誰かと対話を重ねる関係性を築いている人は、大変なことが起きたときに、たとえ時間がかかったとしても、少しずつ前に進んでいけるのでは?

と考えた次第です。

(■家庭の振返り)
余談ですが・・・
仕事や研究から、さらに優先順位が下がってしまった息子との対話時間も確保せねばと反省もしています。

■今後に向けて
現職の「長」は後一年継続なのですが、自身の博論のテーマの素晴らしさ(自画自賛?)に気づいた今、何が何でも博論を仕上げたいと思います!

佐藤朝美

2017.03.30

【Annual summary】First step of the journey (M1 Qiaochu)

Hi everyone! This is Qiaochu, now entering my second semester in M1. Though basically belonging to ITASIA program, I gradually get to feel the preciousness of being in Ylab. This belief is well confirmed after my first Haru Gashuku this month, where our seniors shared lots of research methodologies selflessly and I was also able to make more connection with everyone. The research fields in Ylab differ a lot, which gives possibility to more inspiration and I always received great advice after each presentation. For me, the last semester mainly processed in two lines: following the curriculum of ITASIA and initiating my own research in the meantime. The balance between and the optimization of efficiency have become the focus of my research life.

Having set the research question in MOOC & community, I gave three presentations last year ("Community Building for xMOOC in Post-MOOC Era", "Legitimacy and Case Study of Community Building for MOOCs" and "Online and Offline Community Building in MOOCs"). After that, one important adjustment I made to my research is widening the research subject when doing literature review, from xMOOC to online study (Thanks to advice from Prof.Yamauchi ). This change of research subject can be somewhat rare when the scope of research actually always expands inevitably as it develops and we just have to control it. However, in the case of MOOC study, first the merge of xMOOC and cMOOC is ever deepening in recent years. Moreover, MOOCs, being one form of online education, share lots of common points with it.

Another core problem concerns the feasibility of data collection, if necessary in later stages. As set in my RQ, the research would like to find out relevance between community building and the efficiency of MOOCs learning. But even in case study, samples of scale are required for the sake of rationality. This can be a huge challenge for me when this kind of data collection is always done by academic institutions. For example, during the process of literature review, I indeed found some perfect data like the "HarvardX-MITx Person-Course Academic Year 2013 De-Identified dataset, version 2.0", aggregated records representing one individual's activity in one edX course. And I tried to visualize the relationship between accomplishment of MOOC certificate & active events and major countries from the data (a brief version as shown below). However, such huge data can hardly be collected by individuals for research purpose. And there are always lots of factors influencing learning motivation & efficiency. I doubt if I can really come up with persuasive data analysis with limited sample. So for this stage I decided to follow the advice of doing typology of MOOC study.

zhou_20170331.png

Along the research till now, I shall really thanks the all help I got from people around. Just as Sugiyama-san stated in his sharing during Haru Gashuku, research can never be done by one's own effort. I indeed got much more help than expected in and outside Ylab. Not to mention Takahama-san's prompt guidance before every presentation and all the seniors share with me their precious suggestions and research experiences. Rebecca also provides me with the opportunity of observing the procession of their learners' online community, one belonging to a MOOC course on Coursera she's helping with. Now right on the new starting line, I hope to organize myself and life around better. To find insufficiency from what have been done as well as challenge all the possible stereotypes.

【M1 Zhou Qiaochu】

2017.03.27

【山内研 今年度のまとめ】"検査"多き1年

気がつけば、3月末。東京では、桜が開花しましたね。D1の池田です。
今回のBLOGは【今年度のまとめ】というテーマです。1年を振り返ると"検査"を受け、どこが悪いのか、どこが足りないのか等把握する機会が多かったと感じたので、「"検査"多き1年」という副題をつけました。

■ アカデミック・ライティング
 今年度は、修論の学術論文化を目指し、論文を書く機会の多い1年でした。今まで、私の書く文章はどこがおかしい、ということには気づいていたものの、何がおかしいのか考えず、とりあえず書くということを続けていました。体調に例えるのならば、具合が悪いというということに気づきながら、病院に行くなどせず、生活を続けていたと言えます。今年度は、ファシリテーターの伏木田さんをはじめ、山内先生、ゼミのメンバーや査読者の方々に書いた文章を読んでいただく機会が多くありました。具合の悪い人で例えるならば、病院に行って検査を受ける機会を得ました。人からフィードバックをもらう機会を通じ、自分の文章のどこがいけないのか、何が足りないのかすこしずつわかってきた気がします。

■ 研究に関するスキル
 今年度は、授業や心理テストを通じ、自分の思考の特徴や足りないスキルについても理解を深めることができた年でした。わかっているつもりでわかっていないこと、怖いですね。

■ 体調面
 体調を崩すことが多く、リアルな検査を多く受ける1年でもありました。体調を崩して休養をとったら、やることがべらぼうに溜まる..といったことを経験し、研究を続けるには身体が資本だということを痛感しました。食生活を適当にしたり、運動を面倒臭がってサボってしまうなどの傾向があるので、来年度は病院で検査を受ける回数を減らせるように、こういった点を直していけたらと思います。

気づけば、あと数日で来年度..今年わかった検査結果を元に、苦手なことを克服し、成果につなげられるといいなと思います。

【池田めぐみ】

2017.03.22

【山内研 今年度のまとめ】修士1年を振り返って

こんにちわ。M1の花嶋です。
私がまとめとして伝えたいこと、また修士生として1年間研究というものに触れて最も強く感じたことは、「学術研究の深さ」です。
私は、「数学苦手者にどのように教えたらいいのか」について研究をしているのですが、「どのように教えればよいのか」を考えるには、「なぜ生徒ができないのか」を知らなければならないということで、その点に関する先行研究を読み漁りました。

その結果実感したことは、
① とてつもない量の研究がすでになされており、その知見が過去の莫大な研究の中に眠っている。
② 同じようなつまづきが課題として繰り返し指摘されている。
の2つです。

例えば、「りんご1個100円で、x個買った時の値段は?」に答えられない生徒がどうしてわからないのか、以前の私は、「問題の意味が分かっていない」、「文字の意味が分かっていない」ということぐらいしか答えられませんでした。
しかし、「意味が分かっていない」とはどういう状態なのか、その時の生徒の頭の中では何が起きているのか、それが分からないで教え方を考えても、それは病状が分からないけどとりあえず苦しんでる患者に闇雲に手術をするようなものです。

先行研究を読む時間は、「なるほど、そういうことだったのか!」の連続でした。
自分の疑問が解消されていく興奮を感じながら、と同時に「ここまでのことが今までの研究で明らかになっているのか!」と深く感銘を受けました。そしてさらに同時に、(少なくとも数学学習において)人の思考の根本的な原理となる仕組みについての知見、つまり先人が明らかにしてきた偉大な知見が、一般の人たちの目の届いていないということを実感しました。

知見を知るということは、使える「眼鏡」を増やすということです。
サッカーを20年間やってきた人と、サッカーを初めて見る人と、同じサッカーの試合を見ても「見え方」はまるっきり違います。それは、「何を、どのように」見ればよいかを知っているからです。

勉強が苦手な生徒を見る上でも同様で、どのように見ればよいのかを見る「眼鏡」を持っているかどうかで、生徒が何につまづいていて、どのように対処すべきなのかを思いつく可能性は違ってきます。(そこから適切な指導法を思いつく段階にもまだ壁はあるのですが、、、)

先行研究を読むまで自分が全くこれらの知見の存在をしらなかったこと、そして同じようなつまづきが繰り返し指摘されている状況を鑑みるに、これらの知が一般の人のみならず、教育関係者の間にも完全には広まっていない(様々なコスト的に実行できないという問題も大きいですが)という可能性が伺えます。

学際的な視野のスコープは、ビジネスと研究活動の境界にも及ぶべきものだと、思ったりした今年度でした。

M1 花嶋陽

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