2018.02.15

【教えて!山内研究室】研究室のモットーって?(D1平野)

D1の平野です。本シリーズも後半になってきまして、いただいた質問の中で残っているのが、なかなか難しい問いばかりになってきました...。

Q: この研究室の研究・教育のモットーは何ですか?

あくまで私の考えですが、少なくともみなさんに共通するのは「『学習』というメガネで事象をみること」と「学際的であること」かな、と思っています。

まず、一つめの「『学習』というメガネで事象をみること」についてです。現在の学生の中でも、ど真ん中で教育・学習をテーマにしている人もいますが、たとえば「趣味」「サマーキャンプ」「博物館」など、ある対象について、それを「学習」というメガネでみることも、そうでないメガネでみることもできるはずです。山内研では、「学習」としてみるからこそ、みえてくることがあるし、関われることがある、とする立場を取ります。学生の研究テーマからもわかるとおり、「学習」とは子どもにだけ、学校でだけ起こっているものではありません。私の場合は、とくに「協調学習・ワークショップ」の知見を使って、おもに大人の「アート鑑賞」という事象にアプローチしようとしています。(一口で「学習」と言いつつ、どの「学習」の理論に乗るかもいろいろあるのですが、今回は割愛します)

二つめの「学際的であること」については、山内研が大学院学際情報学府という組織に属していることもあり、学際的な=学問領域をまたがった研究が歓迎されます。「学習」ということがコアにはありつつも、一つのディシプリンに寄り過ぎず、ある意味では「使えるものは何でも使う」からこそ、新しい研究が生み出せるとも言えるかと思います。たとえば修了生の池尻さんは「歴史」×「学習」×「ゲーム」、ですし、M2花嶋さんは「数学」×「学習」×「アプリ」、私の場合は「アート」×「鑑賞」×「学習」ということになりますね。逆に言うと、どこへ行ってもマージナル、ということでもあります。

Q: 学部生の時に学習や教育を専門で学んでいないのですが、大丈夫ですか?

大丈夫です! 山内研で研究するからには、軸の一つは「学習」ということになるかと思いますが、それ以外の軸は、学生自身が決めていくことになります。上記の質問にも関連しますが、「学際的であること」が研究室のモットーにもありますので、教育や学習を学んでいない、つまり別の軸があることは、ある意味では学生の強みにもなります。

教育や学習について学ぶために、補完的なカリキュラムも用意されています。それが、M2原田さんが触れてくれたゼミでの英語文献の輪読であったり、D1杉山さんが触れてくれたゼミ合宿の仕組みであったりします。研究室の「教育の概要」に以下のような記述があるとおりです。

研究室の大学院生は幼児から社会人まで幅広い対象の学習環境に関する研究を展開しています。また、大学院入学までの経歴も様々で、心理学・教育学・情報工学など幅広い分野から人材が集まっています。
多様な背景を持った学生を支援するため、研究ファシリテータによる学習のサポートや、春合宿・夏合宿を中心とした補完カリキュラムを導入し、毎週のゼミを中心とした教育の仕組みを構築しています。

おそらく、今回の質問についても、学生によって答え方が違うのではと思いますので、機会があればぜひ他の学生にも聞いてみてください。

平野智紀

2018.02.11

【教えて!山内研究室】どんなサポートをうけられるの?(D2 池田)

D2の池田です。今回は研究へのサポートに関する疑問にお答えします。

 

Q:研究を行っていく上でのサポート体制はどのようなものがありますか?(人、物など)
A:フォーマルなものにはゼミやファシリテーター制度、インフォーマルなものには研究室メンバーからのサポート、研究関連バイトなどがあります。

 

フォーマル面でのサポート

 ゼミについては、原田くんがまとめてくれているので、今回はファシリテーター制度について紹介します。山内研にはファシリテーター制度があり、一人一人にメンターがつきます。研究テーマや研究方法の近い先輩がファシリテーターについて下さるケースが多いです。ファシリテーターは、基本的に月に1回程度研究相談に乗って下さいます。修士生は、主にゼミで出た課題の進め方について相談します。博士課程に進むと、ゼミでの課題はもちろん、執筆中の原稿について、アドバイスいただくことも多いです。
 私もそうでしたが、山内研には過去に研究経験のない入学者も多いです。そのため、特にM1の時は「レビューの仕方がわからない」「課題の意図が十分に理解できない」といった悩みを抱えがちです。ファシリテーターの方は、こうした悩みの相談に乗って下さり、研究を進める上での問題を減らす手助けをして下さいます。また、ファシリテーターとの研究相談は、研究報告と研究報告の間に設けられることが多いため、研究のペースを保つ上でのサポートにもなっています。


インフォーマル面でのサポート
 インフォーマル面でのサポートには、①研究室メンバーからのサポート、②研究関連バイトなどがあります。
①研究室メンバーからのサポート
 研究室には、様々なテーマに取り組む、多種多様なバックグラウンドを持ったメンバーがいます。そのため、普段の研究室生活の中で、レビューのうまい人にレビューの仕方を教えてもらうことや、知識が豊富な人に新しくて面白い研究分野を教えてもらうことなども多々有ります。また、特に修士のうちは、同じスケジュールで動くことが多いので、審査前に発表の練習をするなど、ピアサポートを行うことも多いです。
②研究関連バイト
 山内研にいると、先輩のお手伝いという形で研究関連のバイトを行うことがあります。具体的な業務の内容は、質問紙の入力作業や、ワークショップのリフレクションパートの担当などです。先ほども述べましたが、山内研には過去に研究経験のない入学者も多いです。そのため、このような周辺参加の機会、実際に研究の一部を体験できる機会は、自身の研究を進める上で非常に参考になります。実際に私も、このような機会を通じてランダムサンプリングのやり方や、ファシリテーションのコツなどを学んだ気がします。


以上、いかがでしたでしょうか。次の担当はD1の平野さんです。

【D2 池田めぐみ】

2018.02.08

【教えて!山内研究室】どんなスキルが身につくの?(D4 佐藤)

こんにちは。 いよいよ終盤【教えて!山内研究室】シリーズ。
今回は下記質問に、博士課程の佐藤が回答させて頂きます。

 

Q. どのようなスキルを身につけることができる研究室ですか?
A. 山内研には多様な「学び」が散りばめられています。

 

研究手法については定例のゼミや合宿、勉強会から学ぶことができます。
ですが、研究室ならではの学びの一例として、今回はプロジェクトへの参加について紹介したいと思います。

私が修士課程に入学する頃は、BEATという寄付講座が行われていました。
最初は、Webでのメルマガ配信関連の雑用をお手伝いすることから始まりましたが、そのうち、記事執筆、編集、企画まで携わることができました。また、いつも聴講者として楽しみにしていたセミナーは、レポート担当になり、そのうちセミナー企画に登壇させてもらうこともありました。
さらに研究では、小論文作成のためのソーシャルリーディングシステムSCSS(Structured Chat & Social Stamp)も開発の部分を担当させて頂きました。
まさに、正統的周辺参加ですね!

■BEAT(東京大学大学院情報学環ベネッセ先端教育技術学講座)
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/

 

博士課程に進学した頃は、MEET(MEET:Microsoft chair of Educational Environment and Technology)が始まり、 eJournal Plusという読解力育成支援ソフトウェアの開発研究のお手伝いもさせて頂きました。
先輩研究者らが先行研究の知見や実践等の知識を総動員して、開発チームと連携を取りながらソフトウェアを作りあげていくプロセスは本当に刺激的でした。

■マイクロソフト先進教育環境寄附研究部門「MEET eJournalPlus」
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/499

 

現在研究室周辺で行われているプロジェクトが下記にまとめられています。
とても盛り沢山で、全てを把握できていないのが残念ですが、研究室出身者が主要メンバーになっていたり、学生もお手伝い等様々な形式で携わっていることと思います。

■Ylab Project
http://blog.iii.u-tokyo.ac.jp/ylab/index.html#projects

 

Q. スキルを生かしてどのような仕事に就く人が多いですか?
A. 企業やNPO法人、大学職員への就職にも役立つスキルが身につきます。

 

これらのプロジェクト参加は、浮世離れしがちな院生が、社会人としての常識(納期・責任・コスト意識・書類作成等々)を身につける貴重な機会になっていると思います。
また、産学連携をすすめていくコツのようなもの、どちらもWin-Winになる関係性であったり、成果を残す重要性であったり、トラブル対応等々を学ぶことができました。
これらのプロジェクトで出入りしていた先生方、企業の方々は、今でも各領域で活躍されている素晴らしい方々です。自身のスキルだけでなく、そこで得られた人脈はかけがえの無いものになっているかと思います。
企業への就職だけでなく、NPOを立ち上げたり、大学に就職したりと卒業生の進路は様々ですが、これらのスキルは働く基盤になっていることと確信しています。

そして・・・
個人的にはミサワホーム・ミサワホーム総合研究所とのプロジェクトが、自身の研究領域「幼児教育」を確固たるものにしてくれました。毎週保育園に通い、録画を分析し、園の先生方と勉強会を開いたりと、得難い貴重な体験でした。何よりも「まち遊びキット」の開発は楽しかったです。

■知性を育む保育環境デザインに関する研究
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/affiliate/misawa/index.html

 

以上、Ylab関連プロジェクト参加を通して身に付くスキルの紹介をさせて頂きました。

早いもので、2017年度の終わりがみえ、別れを寂しく感じる季節となりました。
ですが、アメーバーのようにくっついたり離れたり、プロジェクトが生まれていくことを想像すると、これまでご一緒したYlabの人も、これから巣立っていくYlabの人も、強い味方であると感じます。

皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

[D4 佐藤朝美]

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