2013.05.28

【授業資料】教育学部・学習環境のデザイン

教育学部「学習環境のデザイン」の参考資料リストを作成しました。履修学生以外にも関心をお持ちの方がいらっしゃると思いますので、公開します。

山内 祐平

▼シラバス
http://catalog.he.u-tokyo.ac.jp/ug-detail?code=0952409&year=2013&x=44&y=10

▼教科書「デジタル教材の教育学」
http://www.amazon.co.jp/dp/4130520792

▼初等中等教育での展開--Khan Adademy

サルマン・カーン「ビデオによる教育の再発明」
http://www.ted.com/talks/lang/ja/salman_khan_let_s_use_video_to_reinvent_education.html

書籍「The One World School House」
http://www.amazon.co.jp/The-World-Schoolhouse-Salman-Khan/dp/1455508381

講義が宿題になる――「反転授業」 カーンアカデミーが変えた講義と宿題の関係
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120518/1049903/

▼高等教育での展開--MIT TEAL

書籍「学びの空間が大学を変える」
http://www.amazon.co.jp/学びの空間が大学を変える-山内-祐平/dp/4938789272

教壇がない教室――「ラーニングスタジオ」 オンラインで学べる時代には、教室は不要になるのか?
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120618/1052782/

物理の基礎を協調学習で教える--MIT TEALプロジェクトの挑戦
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/008-2.html


▼幼児教育での展開--親子de物語

幼児のNarrative Skill習得を促す親の語りの引き出し方の向上を支援するシステムの開発
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007520570

幼児の物語行為を支援するソフトウェアの開発
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006792153

子どもとデジタル絵本
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/049.html

▼ オープンエデュケーション--Coursera

世界最良の授業はWebから来る――「オープン教育」 オンライン教育が"破壊的イノベーション"を起こす
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120604/1051244/

変革期を迎えた学習プラットフォーム:講演ダフニー・コーラー氏
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/052-2.html

▼ ソーシャルラーニング--Socla

Soclaプロジェクト学習「ソーシャルメディアを利用したキャリア学習環境」
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/archives/beat/seminar/048.html

学習者と社会がつながる―「ソーシャルラーニング」 善意の人々が学習を支援する時代
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20120730/1057842/


書籍「ソーシャルラーニング」入門 ソーシャルメディアがもたらす人と組織の知識革命
http://www.amazon.co.jp/dp/4822248755/ref=cm_sw_r_tw_dp_nLbPrb1FK4GYB

▼シリアスゲーム--FoodForce

FoodForce公式サイト
http://www.foodforce.konami.jp

書籍「シリアスゲーム―教育・社会に役立つデジタルゲーム 」
http://www.amazon.co.jp/dp/4501542705/ref=cm_sw_r_tw_dp_fObPrb0RVMH3T

▼ 構築主義的学習環境--LOGO/LEGO

書籍「マインドストーム―子供、コンピューター、そして強力なアイデア 」
http://www.amazon.co.jp/dp/4624400437/ref=cm_sw_r_tw_dp_5PbPrb10ZDAN0

LEGO Mindstorms
http://mindstorms.lego.com/en-us/default.aspx

▼ワークショップ--CAMP

CAMP
http://www.camp-k.com

書籍「ワークショップデザイン論―創ることで学ぶ」
http://www.amazon.co.jp/dp/4766420381/ref=cm_sw_r_tw_dp_xSbPrb0N257RY

▼カフェでの対話と学び--UTalk
UTalk
https://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/utalk/

書籍「未来の学びをデザインする―空間・活動・共同体」
http://www.amazon.co.jp/dp/413053078X/ref=cm_sw_r_tw_dp_WUbPrb10D9K8Q

2013.05.23

【今年の研究計画】創発的コラボレーションを促すワークショップデザイン

D3の安斎勇樹です。早いもので、もうD3になってしまいました。おかげさまで書籍『ワークショップデザイン論ー創ることで学ぶ』の出版も決まり、いよいよ今年は博士論文の執筆に向けて準備を進めていきます。

博士論文の目的は、一言で言えば「ワークショップにおいて"創発的コラボレーション"を促すためのプログラムデザインの原則を提案すること」です。

近年、「新しい学びと創造のスタイル」として、ワークショップが注目されています。ワークショップとは「創ることで学ぶ活動」のことであり、授業や研修とは違うノンフォーマルな場で行われるものです。ワークショップ実践が行われる領域は多岐にわたりますが、大学生の「創造性」の育成の手段としても注目を集めており、グループでアイデアを考えたり、アート作品をつくったりするタイプのワークショップが多く実践されてきています。

創造性については、これまで数多くの研究がなされてきました。かつては、創造性は「個人」が発揮するものだと考えられてきましたが、近年では「コラボレーション」の重要性への認識が高まり、創造性を育成する上でもコラボレーション体験が重視され始めています。たとえば心理学者のキース・ソーヤーは、創造性を育成するためには学習者同士が即興的にアイデアを連鎖させながら新しいアイデアを生み出すような、いわば「創発的コラボレーション」の体験が必要であることを指摘しています。

自由で創造的なスタイルであるワークショップは、こうした「創発的コラボレーション」の体験の場として有効であると考えられます。しかしながら、その方法論に関する実証的な研究はいまだ少なく、具体的に「どのようにワークショップのプログラムをデザインすれば、創発的コラボレーションが起こせるのか」については明らかになっていません。

そこで、本研究では、創発的コラボレーションを促すためのワークショップのプログラムデザインの原則を提案することを目的とします。修士過程では、ワークショップのプログラムデザインの中でもメインアクティビティの「課題の設定」に焦点を当てて実証研究を行いました。具体的には、創発の源泉としての「矛盾」の効果に着目し、ワークショップの課題設定に矛盾のある条件を設定することが、創発的コラボレーションを促すことを実践と質的分析によって明らかにしました。

ところが、ワークショップのプログラムデザインはメインアクティビティの課題設定だけでなく、そこに至るまでの各アクティビティをどのように構成するか、という点も重要です。そこで、昨年は「活動の構成」に焦点を当て、「ジグソーメソッド」と「類推」の効果を組み合わせた「アナロジカル・ジグソーメソッド」という活動構成を仮説として設定し、実証研究に取り組んできました。

博士論文では、文献のレビューを重ねて論文全体の構成を洗練させながらも、これら2つの実証研究をまとめてあげて「創発的コラボレーションを促すためのプログラムデザイン原則」を提案できればと考えています。

安斎 勇樹

2013.05.16

【今年の研究計画】途上国の初等教育普及におけるソーシャルメディアの活用に関する研究

本ブログ初登場です。
みなさま、はじめまして。

本年4月より、山内研究室に所属させて頂くことになりましたM1の中村絵里と申します。
よろしくお願いいたします。

【今年の研究計画】
シリーズ第7回目を担当しますが、その前に、4月に入学してからこの1カ月半で感じたことを述べさせて頂きます。

入学直前の3月末まで社会人だった私にとって、仕事と研究の大きな違いに触れたことは、やはり新鮮な驚きでした。

どんな違いかと言うと、成果を出すまでのプロセスが仕事の場合と研究の場合で大きく異なるのです。

これまでの社会人生活(10数年、、、と記しておきます)の中では、日々様々な学びが起こっていました。仕事の場合は、多種多様な学びから得られたいわゆる経験知に基づいて、自由に、創造的に、独自スタイルで、効率的に、成果を上げることが求められ、その成果が最終アウトプットとして認められてきた感があります。

しかしながら、研究の場合、経験はあくまでも個人の経験でしかなく、過去の研究で実証されていないものは、成果を上げるプロセスとしては通用しないという面があります。具体的には、先行研究において実証されているものは、定義や理論として通用しますが、一方で、一人の人間が感じたり見たりしたことは、単なる一事例に過ぎず、それを根底としてロジックを組み立てるのは難しいということです。「これまでの経験を通して暗黙知を得たからそう思った」では通用しない世界です。

社会人として経験したことは、私に沢山の示唆を与えてくれましたが、それらは、ひとまず引き出しの中に畳んでおくこととし、これからは、研究者として、成果を出すためのプロセスを大事にしたいと思います。一年目の今年は、とにかく先行研究にあたることに専念します。先行研究レビューの過程で、時々引き出しを開けて、畳んだものを広げてみる機会があると嬉しいと思います。

前置きが長くなりましたが、本題テーマに入ります。

――――――――――

■研究テーマ
「途上国の初等教育普及におけるソーシャルメディアの活用に関する研究」

■背景
2000年に策定された国連ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)では、2015年までに「普遍的な初等教育の達成」を掲げている。過去10年の達成状況を見ると、サハラ以南のアフリカの初等教育就学率が、55%(1999年)→76%(2010年)に上昇(UNICEF世界子供白書2012)したものの未だ目標達成までの道のりは長い。

Millennium Development Goals (MDGs)

目標1:極度の貧困と飢餓の撲滅
目標2:普遍的な初等教育の達成
 すべての子どもたちが、男女の区別なく、初等教育の全課程を修了できるようにする。
目標3:ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
 できれば2005 年までに、初等・中等教育において、2015 年までにすべての教育レベルで、男女格差を解消する。
目標4:幼児死亡率の引き下げ
目標5:妊産婦の健康状態の改善
目標6:HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延防止
目標7:環境の持続可能性の確保
目標8:開発のためのグローバル・パートナーシップの構築
(出典:国連広報センターホームページ http://www.unic.or.jp/mdg/goal.html)

MDGsの8つの項目のうち、実に2つの項目が教育に言及していることに着目。

貧困や飢餓の撲滅、乳幼児死亡率の削減、妊産婦の健康改善、感染症などの予防、環境の持続可能性など、MDGsのもとに取り組まれているさまざまな問題を解決していくには、教育(とくに基礎教育)を通して人々が知識や技能を身につけることが必要(小川ほか,2008)と言われるように、教育はMDGs達成の大きなカギになる。


■長期的観点からの最終的な着地点(希望)
就学適齢期の小学校へ通ったことのない子どもが、男女の別なく、平等に就学の機会を得られるために、教育の重要性を地域社会ひいては政策立案関係者に対して認識させたい。


■目的(検討中)
1つの村、1つのコミュニティで実践されている初等教育普及のための住民参加型プロジェクト(参加型学習行動法:Participatory Learning and Action: PLA)の成果を、類似環境にある異なる村、コミュニティの住民と、ソーシャルメディアを通じて共有し、相互にプロジェクト効果を高め合う。


■今後1年間の研究の進め方(案)

1.先行研究をレビュー
2.問題意識→仮説に導く
3.実践・調査案(国、対象者、実践内容等)を考える

上記までを修士1年目で固める方向で研究を進めたいと思います。
続いて、以下4.~6.へとつなげて行きたいと考えています。

4.実践・調査
5.検証・評価
6.修論執筆

――――――――――

まだ、1年目がスタートしたばかりで、今後どのように計画を軌道修正して行くことになるのか先が見えない状態です。

どんな道を通ることになっても、上述の最終的な着地点(希望)に寄与することができる研究を行いたいと考えています。

【中村絵里】


2013.05.10

【今年の研究計画】高校生が社会に興味を持つ、汎用的能力を高める方法とは


みなさま、はじめまして。

今年度より山内研究会でお世話になっております、修士1年の池田と申します。まだ研究テーマがふわふわしていますが、【今年の研究計画】シリーズ、今回は私が担当させて頂きます。


_________________


◆研究テーマ
社会に対する、深い興味関心を促し、
社会の諸課題について自分の意見や汎用的能力をを高校生(又は大学生)に
もってもらえるような(出来たらストーリーテリングを使った)方法の研究

→長過ぎてよくわかんないと思うのでまとめると
高校生(もしくは大学生)が
・社会に対する、深い興味関心をもつような
・社会の諸課題について自分の意見や、解決策を考えられるような
・プログラムが終わった後も残る汎用的能力を身につけられるような
(出来たらストーリーテリングを使った)方法について研究したいと思っています。


◆研究の背景
 学部時代教職をとっていた私は、授業が終わって、暗記した知識が抜けた後も何かが残るような授業にずっと関心がありました。
 又、人は社会の中で人は生きてる、将来どんな働き方をするにしても社会につながるのにも関わらず、社会との関わり方を考える機会や社会問題について主体的に考察したりする機会が少ないなと感じていました。
 そんな2つの私のもやもやにアプローチできるような方法について研究していきたいと考えています。

◆今後やっていくこと
まずは、現在高校の公民の授業で行われている方法をレビューし、自分の最も興味のある分野、自分がやりたいことと1番にていることを探ろうと思っています。

_________________


.以上、が現在の私の研究計画です。まずは、先行研究をたくさんレビューして、研究テーマをしっかり練り上げていきたいです。。!
これからどうぞ、よろしくお願いします。


池田めぐみ

2013.05.03

【今年の研究計画】視覚的に理解可能なメタファを用いたWeb学習支援システムの提案

皆さま,はじめまして.

今年度より2年間山内研で修士課程を過ごさせていただくことになりました,修士1年の 青木智寛 と申します.
ひとまず,大学院生活の最初の1ヶ月が過ぎましたが,学びの環境の違いと,得られる知識の多さに非常に刺激を受けている今日このごろです.

では,【今年の研究計画】シリーズの第5回です.
まだどうなるかわからない私の研究計画ですが,現在の暫定的な研究計画をご紹介します.

_________________

視覚的に理解可能なメタファを用いたWeb学習支援システムの提案

《研究の背景となるキーワード》

・自己制御学習と学習方略
近年,学習者が課題達成に向けて学習をする際の,自己制御学習の研究が進められており,これは教育心理学上の主要なテーマでもあります.自己制御学習には種々の定義が存在するが,「学習者が自身の学習目標を設定し,その目標達成に役立つように自身を認知,制御していく能動的で構成的なプロセス」という定義が包括的です.自己制御学習を行う際の学習は,学習方略(=学習の効果を高めることを目指して意図的に行う活動)として知られています.
・CSCL
また,複数の学習者が,コンピュータを用いてネットワーク上にグループを作り,助言や相談をしながら,一つの問題を解決させていくという学びのスタイルは,CSCL(Computer Supported Collaborative Learning)として注目されてきています.
・SNSとGUI
その一方で,近年のICTの発展によって,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が急速に発達し,他者とのコミュニケーションの場をWeb 上につくり上げることが容易になってきています.このようなSNSではコミュニケーションを促進するために,ユーザに直感的な操作を促すGUIの設計が望まれています.

《研究の目的と概要》
このような背景から,Web上に設けられたコミュニティに,学びの場を設けるということは,自然で効果的であると考えられます.そこで私の研究では,直感的に理解可能なメタファを用いたGUIという形で学習者間の学習状況を可視化し,効果的な自己制御学習をWeb上で支援するシステムの開発を行いたいと考えています.
同一の達成目標を有する複数の学習者が,自身の選択した学習方略の妥当性をシステム上のメタファを用いたGUIを用いて確認し,他者との議論や相談を通じて,より効果的な学習方略を再設定していくことで,効率よく目標へ到達できるようになることを目的として行きたいと思います.

《今後の方針》
①関連研究の調査とその問題点の追求
 ・Web上での自己制御学習
 ・学習状況の可視化
 ・(その他)
②効果的なメタファの設定を含むシステム全体の構成決定 + 方法の決定
③実装
④実践
⑤評価


___________

また,上記の内容に加えて,最近興味のあるキーワードとして,実際の対面形式の授業とWebでの授業を混ぜながら授業を進めていく「ブレンディッド授業」があります.これも現在の研究状況をレビューしながらアイディアの素にしていけたらと考えています.

自分でもこの研究が今後どのように成長していくかわかりませんが,雨風に負けないようにしっかりと根を張り巡らせながら,必要があれば他領域からの肥料を与え,修士論文という立派な樹になるよう育てていきたいと思います.

どうぞよろしくお願いいたします.

青木智寛


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